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2018年5月12日土曜日

イマイチな「名盤」より推しの駄作


図書館に何冊かある「ジャズ名盤ガイド」を時々借りる。前に借りた本をもう一度読み直すのも面白い。前は気にならなかったミュージシャンが突然気になったり、その逆もある。暇な休日、寝転んでジャズを聴きながら「ジャズ名盤ガイド」を眺めてウトウトすると、体も心も休まるようだ。

「ジャズ名盤ガイド」を読んで、いわゆる「名盤」を聴いてみる。ジャズ評論家の重鎮の方々が「ドヤア」「ドヤア」と繰り出してくる名盤だけれど、やっぱりピンと来ないものは多くて、その理由は時代の違いもあるだろうし、好みの違いもあるだろう。僕の耳がまだ育ってない可能性もあって、それはそれで何年後かに聞き返すのが少し楽しみだったりもする。

そこでタイトルの話。

あんまり「名盤」って当てにならないなあ、という結論に近づいている。

まず、自分が気にいるかどうか。そこが大事。当たり前だよね。

で、自分が気にいる音楽と出会うためには「名盤」を漁るよりも、まずは自分が気に入ったミュージシャンの作品を追ってみるのが良さげ。これも当たり前か。

僕が好む音楽の傾向は二種類あるようで、一つが「陶酔系」で、もう一つが「インスパイア系」。

前者の代表がキースとブラッド・メルドー。後者がビル・エバンスかな。で、いわゆる「名盤」はなかなかそのゾーンに入って来ないんだよね(笑)。意外とエリントンが前者だったり、今更ながらチャーリー・パーカーが後者に入って地位を得たりして面白い。勝手に分類しながら聴いてみるのも楽しいのだ。

そうそう。思うところあってバド・パウエルを一旦WALKMANから全て削除した。僕なりの結論が出たのだ。Macには残してあるから、また聴くことはあるだろう。次に聞き返すのはいつで、その時にはどう思うかな。

2018年5月10日木曜日

好き嫌い

(夜の公園)
チック・コリアはメンバーを完全に掌握してるからエライ。キース・ジャレットはメンバーを野放しにするからイカン。
などというジャズ評論家がいて「随分乱暴なことをいう人だね。誰だよ(苦笑)」と思うだろうが、恐れ多くもJazz評論のパイオニアの油井正一である。控えおろう控えおろう。

だから何だよ。って話だけどね。僕はまさに同じ理由でチックよりもキースを好むのである。だから、
キース・ジャレットはメンバーを野放しにするところがスリリングで面白い。チック・コリアはメンバーを完全に掌握してるからイカン。
となる。こればっかりは好き嫌いの話で、どうにも仕方がない。

確かスイングジャーナル編集長の岩浪洋三氏も、
僕はどうもゲイリー・バートンが好きになれない。
と書いていたと思う。人間だもの。僕もゲイリーは好んでは聴かないな。

キース・ジャレット以外で好きなのはブラッド・メルドーで、最初は「ん?美しいな。面白いな」と程度に思っていたのが、最近は完全に別格になってきた。アルバムを集めてもいいかな。

あとはエディ・ヒギンズ。酸いも甘いも嚙み分けた大人のジャズだね。テクニックも芸術性も一流とは言えないけれど、聴いていてとても心地いい。僕はスムース・ジャズは好まない。にもかかわらず、そのお手本のようなエディのピアノはかなり好きだ。我ながら不思議だ。


繰り返し聴いてるバド・パウェルは相変わらずピンと来ない。これはもう時代が違うんじゃないかな、という気がしてきた。繰り返し聴いて飽きないのにピンと来ないのは、なんだかもどかしい。まだ結論を出すのは早いのかもしれないな。

2018年2月18日日曜日

The Amazing Bud Powell Vol.1


久しぶりにCDを買った。

まだまだ聴いてない名盤が沢山ある。80年代以降のアルバムにはまだまだ辿り着けない感だ。三十年くらい前で僕のジャズ知識は断絶していて、マルサリス兄弟は新星という感触が未だに残ってる(笑)。・・・って笑うとこじゃないな。むしろヤバいぜ(汗)

というわけで、最近は比較的新しいジャズも図書館で借りて聴くようにしている。最近聴いた中ではブラッド・メルドーが良かったかな。Go Go Penguinも良かった。

そんな僕が買ったのは、The Amazing Bud Powell Vol.1。


また時代が戻ったよ。しかも結構昔に。

のちのジャズピアニストたちに多大な影響を与えた、最高のビバップピアニストだ。

クレオパトラの夢など僕ですら何度も聞いた。

でも、どうなんだろう。

今の時代に、彼のファンがいるのだろうか。
って問題発言かな。

どう言ったらいいだろう。
ずらりと差し出されているジャズの名盤を、バイアス抜きでただつまみ食いしてると、バド・パウエルってそこまでの煌めきはないと思ってしまうんだ。(個人の感想です。)
どうしても「当時の名ピアニスト」の一群に埋もれてしまう。ビバップ以降のピアニスト(マッコイ、キース、ハービー、チック。モンクは別格)の印象が強烈だ。

これはやっぱりフェアじゃなくて、時系列で聴かないとダメなんだ。ということで「よし、バド・パウエルをちゃんと評価したいからエリントン、テイタム、カウントベイシーからちゃんと聴いていこう」なんて人はそうそういない。(うーん、どこかに居そうだ(笑))

僕はこれを「チャーリー・パーカー?完璧なナベサダみたいなもんだよね」現象と勝手に名付けている。天才的革新的スタイルが、後輩たちに吸収され、理論化されて広まり、一般化してしまうのだ。後から「何となく」振り返ってみると歴史は平板に見えるのだ。

そんな僕がどうしてバド・パウエルのアルバムを買ったかというと、実際にジャムセッションの課題曲でConfirmationをやった時に手も足も出なかった経験があったからだと思う。

ビバップのピアノって一体どうやって弾くんだ?

(参考:ナベサダのConfirmation)


超早いペースで流れるコード進行とリズムで、管楽器は確かにカッコいい soloが取れる。でもピアノは手も足も出ないじゃないか。と思い知った時に、やっぱりバド・パウエルは凄かったんだな、と実感できた。アウト感が少ないビバップスケールを、正確無比なリズムと驚異のスピードできっちりと埋めてくスタイルはビバップ・ピアノの到達点だ。やっぱりお手本にしなきゃいけないな、と。スピードの方は諦めてるけどね。

このアルバムを買ったからと言って彼のスタイルが身につくわけはないけれど(当たり前だ)、少なくとも地道にスケール練習する励みにはなる気がする。うん。ちゃんとバド・パウエル聴き込んで、インサイドなフレーズが流れるように弾けるように頑張って練習しよう。

買ったもの1