2018年2月18日日曜日

The Amazing Bud Powell Vol.1


久しぶりにCDを買った。

まだまだ聴いてない名盤が沢山ある。80年代以降のアルバムにはまだまだ辿り着けない感だ。三十年くらい前で僕のジャズ知識は断絶していて、マルサリス兄弟は新星という感触が未だに残ってる(笑)。・・・って笑うとこじゃないな。むしろヤバいぜ(汗)

というわけで、最近は比較的新しいジャズも図書館で借りて聴くようにしている。最近聴いた中ではブラッド・メルドーが良かったかな。Go Go Penguinも良かった。

そんな僕が買ったのは、The Amazing Bud Powell Vol.1。


また時代が戻ったよ。しかも結構昔に。

のちのジャズピアニストたちに多大な影響を与えた、最高のビバップピアニストだ。

クレオパトラの夢など僕ですら何度も聞いた。

でも、どうなんだろう。

今の時代に、彼のファンがいるのだろうか。
って問題発言かな。

どう言ったらいいだろう。
ずらりと差し出されているジャズの名盤を、バイアス抜きでただつまみ食いしてると、バド・パウエルってそこまでの煌めきはないと思ってしまうんだ。(個人の感想です。)
どうしても「当時の名ピアニスト」の一群に埋もれてしまう。ビバップ以降のピアニスト(マッコイ、キース、ハービー、チック。モンクは別格)の印象が強烈だ。

これはやっぱりフェアじゃなくて、時系列で聴かないとダメなんだ。ということで「よし、バド・パウエルをちゃんと評価したいからエリントン、テイタム、カウントベイシーからちゃんと聴いていこう」なんて人はそうそういない。(うーん、どこかに居そうだ(笑))

僕はこれを「チャーリー・パーカー?完璧なナベサダみたいなもんだよね」現象と勝手に名付けている。天才的革新的スタイルが、後輩たちに吸収され、理論化されて広まり、一般化してしまうのだ。後から「何となく」振り返ってみると歴史は平板に見えるのだ。

そんな僕がどうしてバド・パウエルのアルバムを買ったかというと、実際にジャムセッションの課題曲でConfirmationをやった時に手も足も出なかった経験があったからだと思う。

ビバップのピアノって一体どうやって弾くんだ?

(参考:ナベサダのConfirmation)


超早いペースで流れるコード進行とリズムで、管楽器は確かにカッコいい soloが取れる。でもピアノは手も足も出ないじゃないか。と思い知った時に、やっぱりバド・パウエルは凄かったんだな、と実感できた。アウト感が少ないビバップスケールを、正確無比なリズムと驚異のスピードできっちりと埋めてくスタイルはビバップ・ピアノの到達点だ。やっぱりお手本にしなきゃいけないな、と。スピードの方は諦めてるけどね。

このアルバムを買ったからと言って彼のスタイルが身につくわけはないけれど(当たり前だ)、少なくとも地道にスケール練習する励みにはなる気がする。うん。ちゃんとバド・パウエル聴き込んで、インサイドなフレーズが流れるように弾けるように頑張って練習しよう。

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